雷警報ってないの?
2019年の台風19号や2020年の九州豪雨など近年大きな災害が続いています。
災害が続いているので気象警報を注意してる人も多いのではないでしょうか。
さて、そんな気象警報でも気になる点が1つ
「雷警報」って聞いたことありますか?
大雨警報や洪水注意報は聞いたことあるけど雷警報って聞いたことある?
実は「地震・雷・火事・おやじ」でもあげられる雷には注意報しかないんです。
そのことについてちょっと調べてみました。
雷は局所的で警報にできない!?
まずは警報と注意報について気象庁のHPを見てみました。
警報とは、重大な災害が発生するおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報
注意報とは、災害が発生するおそれのあるときに注意を呼びかけて行う予報
参考:気象警報・注意報の種類
雷も短時間のうちに何度も落雷するなら、
警報を出したほうが良いんじゃないかなとも思います。
しかし、
これは雷の特性から警報を出すことが有効ではないという理由からなのです。
雷が発生してる時って?
雷警報を出すことが有効ではないという理由については、
雷の特性から見ていくとだんだんわかってきます。
雷は
・局地性が強い
・一過性で場所を限定しにくい
・基準値を定められない
この特性を持っています
・局地性が強い
雷が発生している場所は上空に積乱雲が発達している場所が多いのですが、落雷地点は積乱雲よりも局所的(極小の点)であり範囲が特定できない
・一過性である
積乱雲は上空の風向きによって刻一刻と移動・変形していくため雷が鳴っていても短時間でその地点から移動してしまう
・基準値を定められない
大雨警報などは時間雨量など基準値を定めることができますが、
雷の場合は落雷の数そのまま災害の大きさに結びつけることができません。
例えば1回の落雷で火災が発生することもあれば複数の落雷でも火災が起きないこともあります。
以上のように複数の特性から雷については
警報には当てはまらず、
注意報でしか発表できないといった理由で「雷警報」がないのです。
注意報でも侮れない!
ちなみに、
雷注意報は積乱雲の発達により予報するので、「警報ではないから大丈夫」
とは思わずに雷の音が聞こえる時には安全な屋内へ避難することが大事です。