超危険なスズメバチも家族を守るための行動
カブトムシの活動時期と同じ時期に活発になる危険な昆虫としてスズメバチが挙げられます。
今回はそんなスズメバチについてご紹介します。
スズメバチの中の役割
スズメバチの集団は子供を産む女王蜂とその子供である働き蜂が集まって大家族で暮らしています。
働き蜂は餌を集めたり、巣の管理をしたりとせわしなく働いています。
スズメバチの生息地
スズメバチの仲間はユーラシアから北アメリカに至るまで広く生息しています。
中でも多くの種類のスズメバチを見られる地域が日本を含むアジアです。
世界最大のスズメバチでもあるオオスズメバチもこの地域に生息しています。
日本にいるスズメバチには次のような種類があります。
主に森林や公園などに生息しています。
殺人バチ「オオスズメ」
世界最大ともなるオオスズメバチは体長5cmにもなる巨大なハチです。
両顎の力や毒針に含まれる毒の量などはほかのスズメバチを上回る最強のスズメバチとして知られています。
また攻撃性も高く、「殺人バチ」としてニュースでも取り上げられ、多くの方に知られています。
ちなみに、「日本での野生生物による死者数」については熊や毒蛇などによる死者よりもスズメバチによる死者の方が圧倒的に多くなっています。
スズメバチも自然には勝てない
しかし、このスズメバチも越冬することができません。
冬を越すことができるのは栄養を蓄えた女王蜂だけになります。
女王バチが越冬しても大家族になるにはやることがたくさんあります。
働きバチはいないため、女王バチ自身で巣をつくり、卵を産み、幼虫に餌をやり、働き蜂を育てなければなりません。
その間に女王バチが死んでしまったらそのスズメバチの集団はそこで潰えてしまいます。
そうならないように女王バチは丁寧に働き蜂を育て、働けるようになったら巣の掃除や増築、幼虫への餌やり、餌探しなどを任せ、女王蜂が卵を産むことに専念できるような環境づくりをしていきます。
凶暴なのは守るものがあるから
このように最初は女王バチ1匹で巣の建築から働き蜂を育てるまで全て自身で行うことから始まります。
この大きくなった巣の防衛や大量の幼虫に与えるための大切な餌場を守るためにスズメバチは神経質となってしまいます。
その結果として凶暴性が増し、巣の近くを通りかかった人でさえ攻撃するので攻撃性が高いと言われています。
理解して恐がる
ハチが巣を作る際には巣が壊れないようにするため、雨に濡れない場所や風に吹かれない場所を選びます。
そのため空き家の軒下や雑木林、切り株の根元によく巣を作ります。
これからの時期はスズメバチも活発に活動してくる時期ですので、
そのような場所に立ち入る場合は周囲を観察してスズメバチがいないか確認してから立ち入るようにしてください。
ハチが凶暴になるのは「巣」「家族」を守るためなんです。