たまにはマウスを労わります...
ノートパソコンで使っているBluetoothマウスのホイールから異音が発生してしまいました。
マウスホイールを回すたびにキュキュッと音が鳴るようになっていました。
今回はこの異音の発生原因と対処法について解説していきます。
かくいう自分自身もよくわからなかったので「Google先生」に聞いてみたところ、
マウスホイールの軸受け部分が擦れて音が鳴っている症状のようでした。
修理するマウスは東芝製の「型番:MORFJ3UO」です。
購入してから5年ほど経過していますが使用には問題なく、不具合としては異音のみです。
それではさっそく修理に入ります。
まずはカバーを外します。
マウスの「TOSHIBA」と書かれた付近に爪を引っ掛ける部分があります。
そこを引っ掛けて上に持ち上げて上のカバーを外します。
このカバーは簡単な爪と磁石で付いているので簡単に指で取り外せます。
カバーを取り外すと電池が付いているので電源マウスの電源が切れていることを確認して電池を外します。
ここから分解に入ります。
このマウスよく見てみるとネジ3本で外れないように固定されています。
さらにネジをよく見てみると普通のプラスネジではなく☆型のネジになっています。
これは専用ドライバーでないと外せません。
今回準備したのがT6のトルクスドライバーです。
品揃えの豊富な100円ショップでも売っていますし、ホームセンターの工具エリアなら確実に売っています。
このドライバーを使って3本のネジを外していきます。
ネジを外すと切れ目から上半分と下半分に分解することができます。
まず下の部分
こちらにホイールの受け台があります。
この部分がこすれて音が鳴っているようなので、この部分に潤滑剤を塗ります。
今回は5-56無香性ペンタイプを使用しました。
5-56と言えば金属の潤滑剤として有名です。
しかし、5-56はプラスチックを溶かしてしまう危険性があります。
これは呉工業株式会社のホームページでも注意がなされています。
Q.ゴム、プラスチック、樹脂への使用は可能でしょうか。
A.劣化や変色の恐れがあるため、金属以外のものへはお使いにならないでください。
Q.プラスチックに使用できる潤滑剤はありますか?
A.プラスチックの潤滑には、5-56 無香性、5-56 ペンタイプ、シリコンスプレー、ドライファストルブ、速乾潤滑スプレー、シリコン グリースメイト、多用途すべり剤がご使用いただけます。
今回はプラスチックにも使うことができるペンタイプ「5-56無香性ペンタイプ」を使いました。
そしてマウスホイールの軸受を5-56で塗っていきます。
これで軸受け部分に注油できました。
しかし、これだけでは怪しいのでマウスホイールの軸についても念のため塗っておきます。
先ほど取り外した上半分の部分から基盤の部分をそーっと外します。
この基盤の部分にマウスホイールが取り付けられています。
ホイールは動きを感知する部品に取り付いているので、壊さないよう優しく引き抜きます。
ホイールが取り外せたら、ホイールの軸部分に5-56無香性を塗っていきます。
念のため、左右どちらの軸にも塗っておきます。
塗り終わったらまた元の部品に丁寧に差し込んで元に戻します。
ここまで来たら後は分解した工程を逆戻りして組み立てていくだけです。
基板を元に戻し、分解したマウスを組み立て、3本のネジを組みつけていきます。
組付け終わったらマウスホイールを操作して異音を確認してみます。
今までは奥に回しても手前に回しても異音がしていましたが、
潤滑剤を塗ったおかげで異音がなくなり、ホイールも軽快に回るようになりました。
この後、PCにも接続し動作確認したところ、問題なくクリック・ホイール操作ができました。
以上でマウスからの異音について修理完了となります。
やはり、
軸受と軸がこすれることによってプラスチック特有の高音の異音が発生している状態でした。
おそらく出荷時はグリスか何かが塗られている状態が経年劣化により渇き、音を発生させていたのだと思います。
これでまたしばらくは快適にマウスを使うことができそうです。